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優しさと弱さの勘違い

優しさと弱さの勘違い

 マイナスなことを直接本人に言えないから、周りに相手の悪口を言うなんてことはないでしょうか?人間関係を円滑にしたいから言えないこともあるかもしれません。

 しかし、それは自分が優しいからではなく弱いからです。その弱さは誰しもが持っているものだと思います。しかし、本当に優しい人というのは相手のマイナスなところを相手に伝えられる人ではないでしょうか。何故かと言うとその行為は、自分のためではなく相手のためにしている行為だからです。

 ほとんどの人間は、自分中心に生きていて、自分が可愛いものです。しかしなかなかそれを認められないのも人間です。だから、よく使う言葉が、相手のためを思ってやっているというフレーズです。本当に相手のことを思って行っている行動は、無意識で、自分の中で当たり前にやっていることではないかと思います。

 周りと悪口を言い合うことで仲間意識が生まれるなんてことはあるかもしれませんが、それは互いにとってプラスになることでしょうか。悪口を日頃から言う人は、この人はよく悪口ばかり言う人なんだなと周りにネガティブな印象を与えます。悪口を言う人を人は心から信頼はしません。そんなの自分自身にとって損なことです。

 以前、アイギスでもスタッフ同士の悪口が横行し、環境的によくない時期がありました。それは、皆が弱い故に起こったことだと脇が申しておりました。本人に伝えることができれば悪口なんて起きないですし、いい大人がやることではない行為だからです。そして、その悪口に流されて、一緒になって相手に失礼な態度をとるなんてことも自分自身の弱さからくるものだと思います。

 自分の口から出たマイナスな言葉は、独り歩きします。自分の口から出たマイナスな言葉は他に漏れます。人に話す内密だと思う話こそ、他に漏れるものだと思って話した方がよいかもしれません。だからこそ、相手に思うことがあるならばそれが悪口という形ではなく、建設的な意見に変えていったほうが、自分自身の周りに与える印象も「よく悪口を言う人」から「建設的な意見を出してくれる人」に変わるのではないでしょうか。

2022.08.23