事故・トラブル最前線

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ラーメン屋さんにて

ラーメン屋さんにて

 ラーメン屋さんに行ったお話をよくブログに書いているアイギススタッフです。

 本日もラーメン屋さんのお話を書きたいと思います。

 先日、家の側にある郊外のラーメン屋さんに行ったときのお話です。

 午後11時頃にラーメン屋さんに到着しましたが、お店の外に行列ができているほどの人気店です。

 行列に並び、30分程で店内の席に案内をしてもらい、待望のラーメンを待っていたら、隣の席でまぜそば(スープの無いラーメン)を食べていた女性が店員にコソコソ話をしていました。そのコソコソ話を聞いた店員が、女性が半分くらい食べたまぜそばの器を下げ、申し訳ございませんでしたと謝罪していました。

 ほどなくして、その女性の前に新しいまぜそばが提供されました。

 どうやら、まぜそばの中に髪の毛が入っていたようです。女性は店員の謝罪を受け入れ新しいまぜそばを食べ終わりお店を出ようとしたとき、店員から何かを手渡されていました。おそらく。手渡されていたのは事前に券売機で購入していたまぜそばの御代です。

 髪の毛がまぜそばに入ってしまったことによるこのお店の損失は、まぜそばの御代、新しく作り直したまぜそば。そして、行列ができているほどの人気店です、新しいまぜそばの提供と女性が新たにまぜそばを食べる時間のロスです。

 このラーメン屋さんの対応はトラブル後の対応としては十分の対応をしています。しかし、上記のような損失も出ています。

 トラブルが発生後は周りから見て十分だと思うような対応が必要になってしまうのです。上記のような損失を出さないためには、食事の提供前に髪の毛の入らないように帽子を被るなどの工夫をする、食事の提供前に異物が入っていないかを確認をするなどの事前の行動が必要になるわけですが、帽子を被ることは習慣です。そして、異物の入っていないことを確認することは一瞬で終わる行為です。これらのことをしなかったために必要になった損失と見比べると事前にこれらの行動をしていた方が合理的です。

 トラブルが発生してしまうと、トラブルを収束するためにはコストがかかります。そのため、トラブルが発生しないように事前に準備する必要があるわけです。そのためにかかるコストをリスクコストといいます。

 リスクコストという概念をしっかりと持ち、トラブルの発生件数を減らするようにするということは、保育業界にも共通しています。是非、リスクコストという概念をお忘れなきようにしてください。

2020.12.02