事故・トラブル最前線

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悩みは工夫の種

悩みは工夫の種

 先日、温泉施設に行ってきました。月に一回くらいリフレッシュをかねて通っている温泉施設ですが、ロッカールームに以前来たときには無かったものが置いてありました。

 それは、救急道具という大きなステッカーの貼られたクリアケースです。ロッカーの上に置かれていました。中には、大きなバスタオルが4枚ほど入っています。

 その他の温泉施設ではなかなか目にしないものです。そのため、温泉施設の従業員に、クリアケースの中の大きなバスタオルは何に使うのですか?と尋ねてみました。 

 そうしたところ、温泉施設ならではの理由がありました。以前、湯あたりして痙攣を起こしてしまったお客様がいて、救急車の出動を要請して、救急車の到着を待っている際に、痙攣を起こしてしまったお客様の体温がどんどん下がってしまい、他のお客様がご自分のタオルで、痙攣を起こしてしまったお客様の体を摩擦して体温をあげたそうです。そのため、今後は、湯あたりで痙攣してしまったお客様の体温が下がってしまった際に備えて、大きなバスタオルを置くようにしたそうです。

 緊急事態に備えて予め対策をとると、このように施設ごとの違いが出てきます。それは施設のある場所、施設の構造など施設の環境は施設ごとに違うから当然のことです。

 実際に園で困ったことが発生したら、その都度1つ1つ知恵を出して工夫をしていく。これが、園における緊急時対策として求められる姿勢になります。

2018.09.19