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保護者と保護者のトラブルに園が巻き込まれる時代

保護者と保護者のトラブルに園が巻き込まれる時代

 昨年より保護者同士のトラブルが起きており、対応に苦慮しているという相談をアイギスに寄せられるようになってきました。それはSNSの普及と関係があります。

 以前までは、保育園の園児の保護者同士が関わる機会というのは、登園時、降園時に挨拶をかわす程度か、行事の時に会う程度でした。しかし、いつしかSNSの○○保育園の保護者用グループLine、○○組の保護者グループLine、何人かの保護者が作った仲良しグループLineというものが存在し始め、SNSでつながる保護者が急増してきています。職員のSNS問題に関しては、園での注意喚起や対応が可能ですが、保護者への注意喚起や対応は難しくなっていきます。園には関係のない大人のつきあいの話になってくるので、園が口出しできる話ではないからです。しかし、口出しできないけれども保護者から相談の一つとしてあがってきます。

 例えば、「園のグループLineができていて、グループから退会したいができない。Lineで園の悪口を言っている人がいるが、どう返信したらいいかわからない。」といった感じで園に相談してくる保護者が増えています。中学生か高校生の話ですか?と思うような内容ですが、実際の話なのです。そのような相談に園は、保護者の話を聞くだけで具体的に対応する必要はありません。

 職員のSNS問題に悩んでいる(保育士がFacebookやブログに園の情報や園児の写真や自分の水着の写真などアップしてしまう等)園長先生は多くこれまでにいらっしゃいましたし、今年も職員のSNSに関する相談は多く寄せられますが、それと同等に保護者のSNS問題に関する相談も園長先生から寄せられています。このような事例が各地で起こってるといことを知っておくだけで、対応に困ることもなくなると思います。

「え?そんなことが起こっているの?」と思うほど時代とともに続々とトラブルは生まれていきます。そんなときにうろたえないで済むためには、事例を知っておくということが大切になっていきます。

2017.03.06