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事件

個人情報管理は施設の信用に直結する。

個人情報管理は施設の信用に直結する。

幼稚園で入園希望者の願書約110枚盗まれる 千葉・松戸市

 千葉県松戸市にある、さつき幼稚園で11日午前7時半すぎ、入口のガラス戸が割られているのを園長が発見し、110番通報した。警察が園内を調べたところ、1階の文書を保管する部屋から、2017年度の入園希望者などの願書およそ110枚がなくなっていたことがわかった。

 近所の人は「ここら辺ではなじみの評判のいい幼稚園。(昔は)入園願書をもらうのに、並んでいる人がいるくらい」と話した。

 さつき幼稚園では、2016年11月、3歳から5歳までの子どもたちを対象に、入園希望者を募集。定員はおよそ100人で、申し込み順に入園を許可し、面接を経て、入園料などを払った子どもについて、2017年4月からの入園が決まっていた。

 幼稚園では、午後4時ごろ人がいなくなるということだが、犯人は園長が来る翌日午前7時半までの間に侵入し、願書を盗んでいったものとみられる。警察によると、園内の広い範囲に物色された跡があったが、願書以外は盗まれていなかったという。

 願書には入園希望者の子どもや保護者の住所など、個人情報が記載されている。園児の保護者は「すごくショックだった。家族構成とか旦那の勤務先、全部住所も載っているので、いいことではない。ほかのお母さん方も、個人情報を心配している」と話した。

 警察は、何者かが園内に侵入し、願書を探し出して盗んだ可能性があるとみて、捜査している。(2017年1月12日 フジテレビ)

 最近、弊社に入ってくる危機対応サービス会員さまからの相談の中で、目立って多いのは、個人情報の管理に関するものです。マイナンバーもいつの間にか定着し、当たり前のように身の回りに存在するようになりました。

 マイナンバーの登場で、個人情報に関わらず、情報管理と組織に対する信頼度の相関関係は強くなりました。

 事例のように泥棒に入られ、利用者の情報が載っている書類を盗まれたりすると、「大切な書類なのに金庫にすら保管していないのかな。この園は大丈夫・・・」と思われるでしょう。

 このように情報管理ができていないことで、園の信頼全般に傷がついてしまいます。

 情報漏えいは、多くの場合、日常の習慣ができていないことに原因があります。出した書類は元に戻す。机の上は、常に片付けている。などの当たり前の習慣を身につけるようにすることが重要なのです。

2017.02.17