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保護者から保育料とは別にペナルティーとして金銭を徴収。

保護者から保育料とは別にペナルティーとして金銭を徴収。

 仙台市太白区の幼保連携型認定こども園で、登園と帰園を記録するタブレット端末に入力し忘れた保護者に対し、園側が「ペナルティー」として保育料とは別の金銭を徴収していたことが16日、分かった。

 複数の保護者から相談を受けた市は、ペナルティー名目での徴収は不適切と判断。園に対し16日までに、徴収金を保護者に返還するよう指導した。園によると、園児の安全管理のため4月から、送迎時に保護者がタブレット端末に専用のICカードをタッチするか、手動入力で登園・帰園時刻を記録している。

 園は8月末~9月初旬、保護者に7月分のペナルティーから徴収すると通知。入力忘れ1回につき200円で、2回目以降に保護者に請求していた。既に複数の保護者が支払っているという。取材に対し、園は「延長保育料を免れようと、預かり時間を過ぎても故意に記録しない保護者がいた。記録を徹底してもらうため徴収した」と強調。一方、市子供未来局は「ペナルティーが延長保育料とは確認できなかった。罰金のような形での徴収は不適切だ」と説明した。

 この園を巡っては、残業代未払いなどがあるとして保育士らが2月、市に改善指導を申し入れている。(2017年9月17日河北新聞)

 延長保育料を免れようと悪質な保護者がいたのかもしれませんが、園のやり方は、まずかったと思います。端末の打刻忘れがあったとしも、延長時間過ぎてからのお迎えの保護者をアナログで管理すれば問題なかったのではないでしょか。IC端末が導入される前は、アナログで登園降園管理をしていたのではないでしょうか。

 システムに慣れてしまうとアナログに戻すのは難しいのかもしれませんが、ペナルティーを保護者に課せて、ニュース沙汰にはなるのは避けられたでしょう。

 園で何かをするときは、客観的にみて常識の範囲内かどうなのか考えて進めていく必要があることは、このニュースからわかると思います。この園は、延長保育を踏み倒す保護者に対して憤りを感じ、対策に苦慮し、苦肉の策だったのかもしれませんが、その思いが先走り、客観的判断ができず、自分の園の評判を自分自身で下げてしまいました。

 みなさんの園は大丈夫でしょうか?今一度客観的にみて、おかしな決まりなどないか見直してみるいい機会かもしれません。

2017.09.18