事故・トラブル最前線

事故・トラブル最前線これからの時代の園経営や
危機管理の在り方を専門家が語る

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自己防衛が必要な時代。

自己防衛が必要な時代。

 施設側に不手際があれば、そんなに攻めますか!というくらい攻めてくる保護者の方も多くいらっしゃいます。保護者の方だけに限らず、近隣の方の理解を得られずに園生活を送りづらい場面も多々あると思います。だからこそ、自己防衛する保育園や幼稚園が増えているのかもしれません。"自己防衛する"とはどういうことなのか今日はお話したいと思います。危機管理を専門とする弊社も"自己防衛する"ということは大切なことだと思っております。

 弊社では、例えばどのような自己防衛をしているのかというと、弊社には「危機対応サービス」という24時間365日電話相談ができる(要望があれば、現地でアドバイスも行います。)というサービスがございます。このサービスは、1年毎の更新となっておりますので会員のみなさまには毎年更新手続きをしていただいております。そんな中、毎年「更新し忘れていた」というお客様もいらっしゃいます。特に今年からトラブルになるであろう新しい制度が危機対応サービスにできました。それは・・・「入会金制度」でございます。

 新規加入や今までご加入いただいた方も更新時に更新手続きをとらずにサービス期間終了後、再加入となった場合も入会金162,000円がかかってきます。入会金制度を導入したことによる弊社の自己防衛は、更新期間中に全お客様にご郵送で更新手続きのご案内を郵送するだけではなく、郵送物が園に届くころに「更新はどうなさいますか?」というお電話も差し上げております。園長先生や担当の先生がご不在のときは必ず電話でご対応いただいた先生のお名前を聞き、「○月○日○時○分○○先生に伝言をお願いした」と細かくメモをとり、万が一「そんな電話もらっていない」と言われてもこちらから電話をしたという根拠を提示できるようにしております。これも一つの自己防衛だと思います。

 こちらは、ちゃんと電話しましたからね!と突っぱねるのは簡単ですが、根拠がない場合は相手の言い分を飲むしかなくなってしまいます。相手がどんなに理不尽なことを言っていたとしても、「電話した事実」をこちら側が証明できなければ何も言うことはできません。

 "自己防衛"とはあくまでも自己を防衛するものであって、相手を打ち負かすためのものではありません。そのように考えると保育園や幼稚園でどのような自己防衛策を講じていけば良いのかおのずとでてくるのではないでしょうか。

2016.10.17