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【第2回】老後に必要な生活費っていくら?【ライフプランは終わりから】

【第2回】老後に必要な生活費っていくら?【ライフプランは終わりから】

 今回は、「ライフプラン」を設計するのに必要になる、知っているようで知らない知識の第2回目です。

 さて、みなさんが、「ライフプラン」と聞いて、まず初めに思い浮かべることは何でしょうか?結婚されたい方は、結婚と答えるでしょうし、老後の生活と答える方もいらっしゃると思います。

 アイギスでは、今回から数回に分けて老後の生活について説明していきます。それは、まず「ライフプラン」のゴールを意識することによって、現在の生活を見直す機会にしてほしいからです。

 唐突ですが、みなさんは、既に老後のために貯金を始めていますか。老後のための預金はいくら必要になるかご存知ですか?

 老後のために必要な預金の正確な金額を出すためには、いくつかの知識が必要です。平均寿命、60歳以上の平均支出、年金受給額(その前提としての年金制度)、60歳以上の就労状況等です。

 厚生労働省によると、平均寿命は、男性で約81歳、女性で約87歳です。そして、60歳以上の平均支出額は平均して月額14万3000円だといわれています。そうすると平均寿命まで生活するのに必要な金額は、男性約3604万円、女性約4633万円です。

 そして60歳以上は、おおよそ70歳までシルバー人材センター等で月に8万円くらい稼ぐことが可能だといわれています。そのため、60歳以降に勤労して960万円稼ぐことができると仮定します。この960万円を、平均寿命まで生活するのに必要な金額から差し引くと、男性約2644万円、女性約3673万円になります。そして、ここから「年金受給額」を差し引くと、老後のための預金はいくら必要になるかに答えることできます。

 しかしこの試算では、癌になって手術をしなければならなくなったというような思いもよらない支出に関しては計算をされていませんし、老後は旅行で世界をめぐりたいというような支出も計算をされていません。老後に必要な金額は、老後どのように過ごしたいかということを考えることからはじまるかと思います。

 老後を考える上で必要不可欠な「年金」については、次回以降に説明いたします。

2017.04.26