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最近気になること

人間は自分が信じたいものだけ信じる

人間は自分が信じたいものだけ信じる

 最近では、「東京が諸悪の根源だ」などと兵庫県知事にまで言われるようになった東京でも、新型コロナウイルスは東京に住んでいるアイギスのメンバーにとっては、そこまで身近になってはいません。

 それは、家族や友人に感染者が出たというような事実がないから、身近に感じられないのかもしれません。

 新聞やネットの報道では、「保育士を含む20名が感染」とか「感染した保育士の濃厚接触者が70人」という風にタイトルで「保育」という単語がキーワードとして使われるようになりました。

 そもそも保育とは、子どもや保護者と接触するのが仕事ですし、保育士もプライベートの生活がありますから、どこで感染してもおかしくはありません。

 それを特別なことのように取り上げること自体に意味はないと思いますし、それがいけないことなのであれば、保育施設自体を完全休園にすればいいのです。

 休むと支障がでる仕事として、消防士や役所の職員、警察、自衛隊などがあげられ、それらの仕事の子どもは預かるべきだということで、特別扱いしますが、そもそも働き手側にとっては、すべてが不要不急ではないものです。

 働かなければ、クビを切られるのですから。

 そんなおかしな一貫性のない政治家や公務員重視の新型コロナウイルス対策だから、この東京の状況が悪化したり、全国に普及したりした場合は、第2弾の非常事態宣言を出したとしても、混乱を招くだけで効果はでないでしょう。

 「人間は自分が信じたいものだけを信じる」

 こういうときだからこそ、マスコミ報道も政治家の判断も偏っているときだからこそ、自分が信じたい情報だけを自分勝手に信じ、早まったり、誤ったりした判断をすることなく、広く情報を集め、自分にとって不都合な事実も受け止め、後悔しないような判断をしてください。

 このウダウダした第2波か、何かわからない状況が長引けば長引くほど、社会は広く、深く壊れると思います。そして、それは、東京だけの問題ではなく、日本全体の問題だと思います。

 そして、アフターコロナでは、東京には優先的にヒトもカネもモノも集まってくるので、東京はすばやく復活するでしょう。でも、壊れた地方の社会や経済システムは修正されることなく、ただ消え去るということになるのではないでしょうか。

 自分の大切なものを失わないようにするために、バランスと優先順位を心がけた判断をすることをお勧めいたします。

2020.07.17