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思い込みは事故の元

思い込みは事故の元

 昨年、ご依頼いただいた研修会場に向かうために羽田空港に向かっているときのことです。普段使わない電車を使って羽田空港に向かいました。事前に羽田空港までの経路を調べ電車に乗りました。普段乗り換えない駅で最後の電車の乗換えをおこないました、電車の中にはキャリーケースを持っているサラリーマンがいました。このサラリーマンも羽田空港へ向かう途中なのだなと思いながら、今乗っている電車は間違いなく羽田空港に向かっていると思い込んでいました。しかし、途中で羽田空港に向かっていないことに気がつき、急いで電車を降り、来た道を戻り羽田空港に向かいました。無事、飛行機の搭乗時間に間に合い研修会場に到着することがどきました。

 この私のミスはキャリーケースを持っているサラリーマンが羽田空港に向かっていると思い込み、自分は乗る電車を間違えていないと思い込んだからです。

 思い込みは、自分の思考に目隠しをします。おそらく私はキャリーケースを持っているサラリーマンが目の前にいなければ、もっと早く自分が間違っている電車に乗っていることに気がついたはずです。なぜなら、羽田空港に向かうために通過する駅以外の駅を何駅も通過しているからです。

 思い込みは思考に目隠しをする。このことは保育現場の事故で1つの事故原因になりえます。〇〇ちゃんがこんなことするはずない。〇〇君はあっちに行くわけがないと、自分に都合の良い思い込みをしてしまうのです。

 自分の目で見て考えたこと以外は思い込みです。しっかりと1つ1つの自分の目で見て考える。事故防止に重要な行動です。私のミスを事故防止にお役立てください。

2021.01.27