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すべてのリスクが新型コロナウイルスに集約されたわけではない

すべてのリスクが新型コロナウイルスに集約されたわけではない

4日、記録的な大雨となった九州地方。

FNNのまとめでは、6日午前11時時点で、熊本県で22人が死亡、18人が心肺停止、12人が行方不明となっている。

自治体別に見てみると、球磨村で心肺停止が16人となっていて、そのうち14人は、浸水被害に遭った特別養護老人ホーム「千寿園」の入居者。(2020年7月6日 FNNプライムオンライン)

 新型コロナウイルスによる熊本県の死亡者は、7月4日時点で49人。今回の雨では、死亡者、心肺停止者、行方不明者を合わせて、52人。約半年間かかった新型コロナの死者数を超えています。

 「社会にあるすべてのリスクが新型コロナウイルスのリスクに集約されたわけではない」というのが、私の持論ですが、今回の雨災害はそれが露呈した結果になっていると思います。

 新型コロナウイルス対策は、社会のリスク対策において1つ増えただけのことなのです。

 この雨は、宮崎にも影響を及ぼし、6日には長崎、佐賀、福岡に大雨特別警報も出されています。

 今回の雨でも災害弱者の集合体である特別養護老人ホームで大きな被害を出していますが、これは、通常の施設よりもレベルの高い災害対策をしておかなければならない社会福祉施設なのにも関わらず、それを施していなかったことが原因で発生している被害です。

 しかも、行政が発表しているようなハザードマップのような目の粗いデータではなく、自分たちの施設はどうなのか?という細かい点のデータで災害対策を構築すべきだと思います。

 私どもの会社もそのような「災害マニュアルコンサル」という商品を7月に新しく作成いたしましたので、ご興味があればお問い合わせください。

2020.07.06