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「計画運休」が流行語大賞トップ10入り

「計画運休」が流行語大賞トップ10入り

 今年の世相を表す言葉を決める「2019ユーキャン新語・流行語大賞」(自由国民社『現代用語の基礎知識』選)の年間大賞とトップ10が12月2日、発表されました。大賞に選ばれたのは、ラグビーW杯日本大会で日本代表チームのジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチの掲げたスローガン「ONE TEAM」でした。そして、トップ10の中に「計画運休」が入りました。

 計画運休とは台風接近時など災害が予想される時には、安全の確保と混乱防止を図るため、鉄道各社が予め電車を運休させることです。計画運休が「2019ユーキャン新語・流行語大賞」のトップ10入りしたということは弊社が以前から雨災害対策として推奨しているタイムライン防災が社会的に浸透してきていることの1つの表れです。

 タイムライン防災とは災害が発生する前に予め災害対策を行うことです、災害発生時に対策を始めていては間に合わないという過去の教訓から生まれた考え方で、予め災害の発生が予想できる雨災害対策には特に有効な災害対策です。

 弊社では以前から保育業界にこそタイムライン防災が必要だとタイムライン防災に関する研修を行ってまいりました。なぜ、保育業界にこそタイムライン防災が必要かというと、保育施設は園児という災害時に1人で避難できない災害弱者を多数預かる施設だからです。

 タイムライン防災の研修は保育施設の方の関心が高いようで多くの方に参加していただきました。そして、最近嬉しい声を聞く機会が増えてまいりました。弊社タイムライン防災の研修を聞いて、園を閉める覚悟ができ、大雨の際は、園を閉めることに関して予め保護者に了承を頂き、無事園を閉めることができた。行政に園を閉めて良いかと聞いたところ閉めないで欲しいといわれたが、何かあったときの責任は自園で負わなければならないので覚悟をもって園を閉めたら、大雨で側の堤防が決壊し、行政の指示に従って園を開けていたことを考えるとゾッとした、などです。実際に研修内容を実行しその効果を報告していただけるのは何よりの喜びです。

 社会には浸透してきているタイムライン防災ですが、保育業界ではまだまだ浸透していないのが現状です。弊社では今後もタイムライン防災の研修を計画しておりますので、タイムライン防災にご興味がある方は是非参加してみてください

2019.12.11