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最近気になること

自分の価値は他人が決める

自分の価値は他人が決める

GW真っ只中ですが、ずーっと考えていることがあります。それは、このGWが終わったら、集団離職の相談がまた何件か寄せられるだろうな。今年は多そうな気がするな。ということです。

この「また」というのは、私どもの会社にとってみれば、GW明けの新人保育士の離職(失踪含む)相談は毎年の恒例行事のようになってきました。

5月の離職は、職場に問題がない場合が多く、ただ単に社会になじめず学生から社会人になれなかった人たちが社会から離脱する現象と考えた方が良いと思われます。

最近では、指導の範囲内だと考えられる先輩や上司の言動もパワハラと認識される傾向にあり、「働き方改革」という言葉だけが独り歩きしています。

そのような環境下で、社会に初めて出てくる人たちは、少しばかり甘く見積もって出てくるのでしょう。しかし、社会がその方々に合わせるということは絶対にありません。そのギャップをまず受け入れられるか、どうか。そして、そのギャップを埋められるか、どうか。なのです。

パワハラやモラハラ、働き方改革という言葉が世に出てきたとしても変えることができない本質的なものがあります。人が働くという場合においては、「自分の価値は他人が決める」ということです。

社会の中で、私たちは他人の評価によって活きているのです。

毎年、選挙によって順位が決まるAKBグループよりも本当は過酷な他人による自分への投票(評価)活動が毎日行われ、それにより自分の価値が決まっているのです。

どれだけ、「あの会社はブラックだ」「あの業界はブラックだ」と騒ぎ立てても、「あの人はブラック労働者だ」と周囲から評価されたら、それ以降は社会で活躍することはできなくなるか、ある程度の制限がかけられてしまうでしょうう。

まだ、社会人になったばかりのみなさん。まずは、自分が置かれている場所の環境やルールや習慣を受容してみてください。そして、ちょっと我慢して、目に見える風景が変わるまで踏みとどまってみてください。

社会人って、自分の成長とともに見えてくる風景が変わってきますから。その風景が変わらなければ、自分が変わっていないということだと思ってください。

最後にもう一度。どんなに社会が変わっても、「自分の価値は他人が決める」という本質は変わりません。

2019.05.03