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保護者との信頼関係

保護者との信頼関係

 弊社サービスのPack32では弊社代表の脇貴志を第三者苦情解決委員に登録することができます。そのため、弊社のPack32にご加入してくださっている会員園の保護者から、園に対するご不満をお伺いする機会が多数あります。保護者の園に対する不満は多岐にわたりますが、園長先生と保護者の信頼関係が構築されていないことが根本的な問題である場合があります。そのため、今回のブログでは、どのような場合に園長先生と保護者の信頼関係が構築できないのか、または、信頼関係が壊れてしまうのかということを考えてみたいと思います。

 園長先生と保護者という関係に限らず、一般的な人間関係でもいえることですが、約束を守らなければ信頼関係を構築できませんし、信頼関係を壊してしまいます。園長先生が保護者との約束を守らない場面として多いのが、保護者から園に要望があった場合にすぐに返答できずに、「後日返答いたします。」と対応したにも関わらず、後日返答しない場面です。

 園に対する要望が保護者からあった場合に「後日返答いたします。」という対応をとることは何ら問題ありません。しかし、後日返答すると対応しているにもかかわらず、返答しないことは、保護者との約束を守れていません。保護者の要望の中には、園として対応できない要望もあると思います。それならば、「園として検討した結果ご要望にそえる対応をとることができません。」とお伝えすればいいのですが、日常業務の忙しさのため返答を忘れてしまう、ということを耳にします。園に要望を伝えた保護者は、自分の要望が聞き入れてもらえるのか、聞き入れてもらえないのか今か今かと待ちわびています。そのため、保護者の要望に沿えないときほど、返答を忘れてはいけないのですが、保護者に否定的なことを伝えるのは忍びないと、返答を先送りにしている間に返答を忘れてしまうのです。

 返答を忘れないためには、いつまでに返答する、ということを保護者に伝えておき、メモ帳等に保護者の要望をメモする等の対応が考えられます。いつまでに返答すると期限を区切ることで、保護者としては期日までには返答してもらえると安心感を得ることができます。園長先生としても、このときまでには返答しなくては、と決めることで返答を先延ばしにすることがなくなります。

 些細な出来事で園長先生と保護者の信頼関係を壊してしまいます。保護者との信頼関係を壊さないためにも、一つ一つの言動に注意し、保護者との約束を守るということを改めて意識していただければと思います。今回は園長先生と保護者の信頼関係について考えてきましたが、職員と保護者との信頼関係においても同じことがいえます。是非この機会に園長先生と職員で保護者との信頼関係について話し合ってみてください。

2018.12.26