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自己責任からは逃れられない。

自己責任からは逃れられない。

 ZOZOの田端信太郎さんがツイッター上で発言した「過労死は自己責任」というつぶやきが炎上しています。原文を見てみましょう。

 「自殺だから一義的に自己責任なのは当たり前でしょうが。上司が屋上から物理的に突き落としたりしたのですか?そんなに追い込まれても、会社なんて辞めて生活保護受ければいいわけです。あなた達、弁護士は訴訟になったほうが儲かるけどね。」(原文そのまま引用)

 これは、おそらく訴訟を担当している弁護士たちに向けて発信されたものだと思います。今回のブログはこのツイッターの内容に関する考察ではありません。

 今回のテーマは、「自己責任とは何か?」です。危機管理の大原則の中にも「自己責任原則」があります。それは、なぜでしょうか?

 田端さんのおっしゃるように、自殺は自己責任だと私も思います。その理由が、自己責任原則の存在理由にもなります。なぜなら、自殺という行為の結果は、自分自身で受け止めなければならないからです。つまり、自分の判断や行動の結果は、自分にしか帰って来ないからです。

 過労による自殺によって、亡くなった方のご遺族がどれだけ会社や社会を責めたとしても、亡くなった方は戻ってきません。自殺を図った方が、死ぬという単純な行動と結果の結びつきです。だから、自己責任原則に則って、自殺するかしないかを判断しなければならないのです。

 もちろん、自殺にいたる背景で、パワハラ上司やセクハラ上司がいたり、それを見て見ぬ振りをする同僚がいたりするでしょう。それらの方々に責任がないと私はいうつもりもないし、悪いのは決まりきっています。でも、それらの加害側の方も自己責任原則に則って、そのような行為をしているのですから、社会のルールに則ってそれらの方々に罪をつぐなってもらうという方法もあります。

 私は、保育現場でお亡くなりになった数多くの園児を見てきました。身もふたもないのですが、死んだら終わりです。生き返ることは絶対にありません。園内で亡くなった園児で自殺した方はいません。だからこそ、判断能力の伴った大人が自殺することによって問題解決を図ることには、憤りを覚えます。

 死ぬほどつらいのであれば、死ぬ気で社会的な復讐をすべきです。それか、逃げて、嫌な方々と関係のない世界に行くべきです。どんな事情や背景があろうと自己責任原則からは、逃れることはできません。自分の判断や行動の結果は自分で受け止めるしかないということを強く再認識した上で、危機的な状況に立ち向かってください。

 周りに相談する方がいらっしゃらなければ、どうぞ、アイギスに電話してください。私どもの会社はみなさんの自己責任をサポートするのが仕事なのですから。

2018.06.22