事故・トラブル最前線

事故・トラブル最前線これからの時代の園経営や
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最近気になること

保護者対応問題勃発。

保護者対応問題勃発。

 今までは、職員の労務問題(急に出勤しなくなる、指導者に歯向かう、何度指導しても改善しない)についての相談が多く、園内部の揉め事の相談が多かったのですが、最近また増え始めているのが、「保護者対応」です。GW明けから毎日のようにアイギスでは、保護者対応についての相談が入ってきます。昔と少し違うところは、保護者にどう対応をしたらいいのかという相談よりも「保護者対応に職員がまいってしまい園を辞めてしまうかもしれない、せっかく入った職員だから辞めさせたくないどうすればいいのか」という相談です。

 人材不足の影響は、アイギスの相談内容にもでてきています。どちらかというとこれまでは、保護者からクレームを言われると園長先生は保護者しかみていませんでした。「保護者にどう対応すればいいのか、どのような言い方を保護者にしたら納得しもらえるのか・・・」等。相談を受けている側からすると「保護者対応もしなければいけませんが、職員さんのフォローもしたほうがいいですよ」とアドバイスしておりました。

 しかし、現在はその必要がなくなるくらい園長先生たちは職員さんのことを気にかけています。そのくらい今は人材不足でやっと見つけてきた、やっと自分の園に入ってきた職員を辞めさせるわけにはいかないという思いが強いというのが現状なのだと思います。

 保育業界が人材不足だということを世の中も騒いでいる分わかっているはずの保護者の方々は、職員さんに対して攻撃する手を休めることはありません。言いたいことを言いやすい若い職員さんが攻撃対象になることが多く、一人でクレーム対応をさせているとつぶれてしまう可能性があります。しかし、担任として保護者対応しなくてはなりません。攻撃してくる保護者は変わりません。では、園としてどのような対策や職員に指導ができるのか考える必要があります。

 対策としては、職員1人で対応させない、誰かと一緒に対応させるもしくは人を変えて問題の保護者と対応してみるなどすることです。

 単純なことですが、職員さんも一人で対応しなくても大丈夫なのだと実感できますし、保護者は園側が熱心に対応してくれているのだと思わせることも可能です。すべての保護者に有効ではないかもしれませんが、保護者対応というものは保育施設で働いている以上はつきまといます。ということは、気長に取り組んでいくしかないと腹をくくって対応していくという心構えをもって頑張りすぎなくていいものだと思います。自分一人で抱え込んでしまうからこそ保護者対応でつぶれていってしまう職員さんがいらっしゃいます。

 そうならないためにも、保護者からきつくクレームを言われても、別に自分の人格を否定されているわけではない、○○保育園の一職員としてクレームを受けているだけだから不十分なところは修正して、保護者の要望に答えられることは答えていき、困ったときは園長先生や主任の先生に相談すればいいのだと、みなさまが勤めている職場を信頼して仕事をしてみると少しは気が楽になるかもしれません。

 職員の方を守るためにもみなさまの園の園長先生はアイギスの危機対応サービスにご加入されています。困ったことがあったらアイギスにもぜひ頼っていただけると有りがたいです。

2018.05.28