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2月5日はスーパーボウルの日です

2月5日はスーパーボウルの日です

2017年シーズンのNFLスーパーボウルはペイトリオッツvsイーグルス

 アメリカンフットボウルの最高峰NFLスーパーボウルは日本時間の2月5日に開催されます。アメフトはアメリカの国技の1つですので、日本の国技である相撲と比較しながら組織やルールについてお話しようと思います。

 アメフトはアメリカ社会そのものを表しているといわれることがあります。ルール自体は4回の攻撃権で10ヤード進まなければ、攻守交替となり、そのあたりは野球と似ていると思います。野球と違う点は、攻撃するチームと守備するチームのメンバーが違うところです。

 攻撃を得意とする人は攻撃に専念する。しかも、攻撃チームの特定のポジションに専念する。守備チームも同じです。ちなみに攻撃、守備のほかにキックのチームもあります。つまり、個人はスペシャリストを目指し、チームは各ポジションのスペシャリストを集めて、組織する。このあたりがアメリカ社会っぽいといわれるところで、何でも屋さんはあまり必要とされません。

 一方、日本の組織は、スペシャリストではなく、ゼネラリスト(広く浅くの何でも屋さん)が重宝されます。保育の現場でも保育士資格を持っていなくてもできる仕事も、わざわざ保育士がしなければならないので、保育士は長時間の重労働になるわけです。保育士資格保有者でなくてもできる仕事を少しでも分担すれば、処遇の改善につながると思います。

 次にルールですが、アメフトの場合はフェアであることが根底にあります。相撲はルールよりも品格や姿勢が上にあります。今、白鵬関の取り組みについて、張り手やかち上げが美しくない。と横綱審議委員会から苦言を呈されています。その真意は、ルール上認められていても、あえてそれを出さずに圧倒的力量差で勝つことが美しく、それが横綱の品格だということだと私は理解しています。

 これはアメフト側からみると、ルールがあるのにそれ以外に守らなければならないものがあるなんて、意味がわからないし、フェアではないと思われるでしょう。

 私は、それが日本の伝統文化だと考えています。ルールがなければ自分の行動範囲がどこまでなのかわからない日本人が増えていますが、これは心と客観性が身に付く社会環境が壊れているからではないでしょうか。

 ぜひ、保育施設に通う間に園児の方々には、他人を思いやる心と客観性が身に付くような環境を保育関係者のみなさんには整備していただきたいと思います。

2018.01.26