事故・トラブル最前線

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最近気になること

未婚の職員の妊娠問題。

未婚の職員の妊娠問題。

 2010年12月10日厚生労働省が「平成22年度出生に関する統計の概況、人口動態統計特殊報告」を発表しています。それによると「結婚期間が妊娠期間より短い出生」の割合は、25.3%だったそうです。

 ようするにできちゃった婚をしている人の統計なのですが、全国平均25.3%で約4人に1人ができちゃった婚をしているということになります。

 保育園や幼稚園で働く職員さんたちもできちゃった婚をする確率は少なくありません。職員のできちゃった婚に対して、頭を抱えている園長先生もたくさんいらっしゃいます。一番は保護者への説明です。最近の保護者は特に自分の子どもの担任の先生の妊娠について不快に思う方が多数いらっしゃいます。

 最近アイギスにもたくさん入ってくる相談の一つでもあります。保護者の言い分は、「担任をもって一年一生懸命頑張ると担任紹介のときに言ったのに無責任すぎる、担任もっている間は妊娠するな」ということをもっとも多く聞きます。妊娠するなと堂々と保護者がいうというのはマタハラもいいところですが、そのように言っている保護者は自分が言っていることが正しいと思っているから正論を言っても火に油を注ぐだけです。

 ただ職員の方に気をつけていただきたいのは、結婚していて妊娠するのと未婚で妊娠するのでは世間の捉え方も違います。そして女性としての危機管理能力を問われます。どうすれば妊娠するかわかっているいい大人なわけですから、そんな当たり前の危機管理ができない人が担任であれば保護者も不安で当たり前だと思います。世の中が、できちゃった婚を授かり婚と言ったり、できちゃった婚に対して寛容になっている感じがありますが、本来はそうではありません。

 「できちゃった婚」は避けられるリスクなわけですから、女性としてリスクヘッジはしましょう。これは女性一人一人が意識していなければ、改善していかない問題です。

2017.10.09