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感情的になる人への対処法。

感情的になる人への対処法。

 怒っている人は、自分の言い分が基本的には正しいと思って、話をしてきています。そんな「感情的になる人」の対処法を今回お話していきます。

 まずは、相手の怒りを封じ込めようとせず相手の話を聞いて、相手の怒りを放出させましょう。こちらに落ち度がなくてもあっても謝罪をしましょう。そして相手の振る舞いを模倣するのはやましょう。相手の怒りを放出されるということは相手の気持ちをまずは受け止めているということになります。人は、まず自分が言っていることを受け止めてもらえないと怒りが収まらず話し合いにもなりません。

 そして、落ち度がなくてもあっても謝罪をするということは、相手の気持ちを落ち着かせるためにも有効です。相手が怒っているということは、こちらに何かしらの落ち度があると思って怒っているわけですから、それが例え誤解があってのことだったとしても謝罪をして少しでも相手が落ち着くのであれば謝罪するほうがいいと思います。

 クレームを言ってくる保護者の対応方法の相談が弊社にもよく寄せられていますが、弊社に相談をされる園長先生の中にはしばしば感情的になっている園長先生もいらっしゃいます。それが悪いうことではありません。ただ、クレームを言ってくる保護者も大抵感情的になっているため、同じ土俵に乗らないことが大切です。相手の振る舞いを模倣する、つまり、相手が感情的になって怒鳴っているのだからこちらも同じようにやっても許されると考えて暴言を吐くのはやめましょう。感情のコントロールができなくなっている人がもうすでに一人いるのに、感情的になって言い返す人が増えれば火に油を注ぐだけで、状況は悪化してしまいます。

 感情的になっている相手が落ち着いて、話ができる状態にもっていかなければ事態を収束させることは不可能です。これらの対処法は咄嗟にできるものではありません。日頃から繰り返し意識をして、職員のみなさんにも周知して伝えていきましょう。やり方を覚えさえすれば保護者対応は気を病む必要はありません。

 どのようなことでも考え方や対処法を学んでおけば、大抵のことは対応可能です。すべてが学んだ通りにいかないこともあると思います。そのときは、一旦あきらめるということです。そして誰かに相談したり、新しい考え方をみつけたりできると思います。結局は、人と人とのコミュニケーションの取り方なので答えはありません。様々な人の対処方法を参考に自分自身のやり方を探していっていただければと思います。

2017.07.31