感情的になる人。
先週、問題行動を起こす園児の保護者への対応についてご紹介致しました。今回は、なぜ人は問題行動を起こすのかということを、みていきたいと思います。園児だけではなく、職員さんや保護者の方にもあてはまることかもしれません。
まず、感情的にならずにはいられない人がなぜ存在するのかということです、感情的にならずにはいられないのは、感情のコントロールができないせいでもあります。そして、感情コントロールの基礎は、幼児期にできると言われています。当然親の養育姿勢の影響を受けやすくなります。
生まれたばかりの赤ちゃんは、衝動と感動の塊です。自分の欲求を周りに伝えるための手段が泣くことしかないので泣いて何をしたいのか教えてくれます。その中でどのように忍耐が形成されていくのでしょうか。親から愛情と配慮を受けていると実感し、親に対して基本的信頼を抱き、安心して過ごすことができて初めて、自分の欲求が満たされるまで待つことが可能になると言われています。自分の欲求が満たされないことに不満と怒りを抱き、泣き叫ぶ子どもを親があやし安心させることがまずは必要になっていきます。このときの感情のコントロールの基礎の形成がうまくできないことによって問題行動を起こす原因の一つにも考えられるのではないかと思います。
感情的になる子どもを生み出す親の3タイプ
① 爆発型・・・親自身もしばしば怒りを爆発させて、感情的になるタイプで、このような親から生まれた子どもが感情的にならずにはいられない大人に育つのは、至極納得がいくことです。親の感情処理の仕方を子どもが模倣するという側面も大きいと考えられています。
② 強圧型・・・強圧型の親が、子どもに怒りを出すことを禁じています。怒ることは悪いことで、怒ってはいけないと思っているからです。封じ込められた怒りは、消えてなくなるわけではなく、後から必ず形を変えて現れます。
③ 許容型・・・我が子可愛さのあまり、子どもの万能感を満たしてやろうとするので、ときには我慢も必要ということを教えられないということです。
※ 著書「すぐ感情的になる人」参考
上記にあてはまる保護者の方の顔が思い浮かんだ方がいるかもしれません。もしくは、〇〇くんは、だからよく感情のコントロールができていないのかもしれないという心当たりを持った方もいるかもしれません。もしくは、自分は〇〇型の親に育てられた気がするという先生もいらっしゃるかもしれません。問題行動の原因が病気でないのであれば、考えられる原因は親の影響育った環境が原因だと思われます。保護者の対応や園児の対応に苦慮されている方は、分析知識としてこのようなことを頭に入れておくと気に病むことが少しは軽減できるかもしれません。これは、自分自身が感情的になりやすいと感じている人にも客観的に自分を分析できる手立てにもなると思います。そして職場の同僚に感情的になりやすい人がいたらその人を分析し理解するために有効です。
次回は、感情的になりやすい人の対処法をお話していきたいと思います。