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最近気になること

男性保育士という立場。

男性保育士という立場。

 男性保育士が働きやすい環境を作るとして千葉市が4月から10年計画で実施する「市立保育所男性保育士活躍推進プラン」を巡り、激しい議論が起きている。熊谷俊人市長(38)がプラン作成の背景に「娘の着替えを男性保育士にさせないでという親の声があった」とツイッターで発信したことがきっかけだ。市長の発信に対するリツイート(転載)や反応は10日間で2万件を超えた。

 自身も5歳の娘がいる熊谷市長が昨年4月、男性保育士8人と意見交換した際、「娘の着替えをするのを嫌がる親に配慮し、担当から外されるケースがある」「男性に配慮したトイレがない」と聞かされ、「男女共同参画の中であってはいけないことが横行している」とプラン作成を決めた。市幼保運営課によると、保護者とのトラブルを避けるため所長が男性保育士を女児の着替えやシャワー担当から外していたケースが数施設であった。

 プランでは、男性保育士も女性と同様、子供の性別にかかわらず着替えやおむつ交換をする▽男性用トイレや更衣室を設置▽男性が孤立しないよう希望があれば2人以上の配属に努める--との方針を明記。現在は0人の男性所長を10年間で5人にし、1人だけの男性総括主任保育士も10人に増やすとの数値目標を定めた。

 厚生労働省の2015年賃金構造基本統計調査によると、サンプル調査の対象となった労働者10人以上の保育所で、男性保育士は5・3%にすぎない。千葉市立保育所でも男性は50人で、7・1%にとどまる(昨年4月現在)。59の市立保育所(認定こども園含む)のうち、男性がいるのは25施設だけだ。プラン作成の背景には、こうした事情もある。

 熊谷市長がプランを発表した翌日の20日、「女児の保護者の『うちの子を着替えさせないで』との要望が通ってきた等の課題が背景にあります」とツイートした。これに対し、ネット上では「男性保育士がいる保育園で育ててもらったが、議論のような考えは持ったことがない」などと理解を示す意見がある一方で、「女の子自身の羞恥心(しゅうちしん)の視点も忘れないでほしい」「性差を考慮するのは男女差別ではない」などと反発する意見も出た。

 市役所にも30日までに電話や手紙で賛成意見が18件、反対意見が16件寄せられた。熊谷市長も反論などを60回以上ツイートし、考えをまとめてフェイスブックに掲載。これに対する賛否の意見がネット上で増え続けている。

(2017年1月31日毎日新聞)

 上記の記事をどれだけの保育関係者の方が興味を持って読んでいることでしょうか。不毛な議論だと気にしない方もいれば、実際に園でも保護者から同様の要望がきているので他人事とは思えないと思っている方もいらっしゃるかもしれません。ここで考えなくてはならないことは、男性保育士に女児のオムツ替えをさせていいのかということではなく、世間から「男性保育士」という存在が注目されているということを認識しておくことだと思います。

 弊社には、男性保育士の問題は年2~3件寄せられます。しかし、すべての男性保育士が何らかの問題を起こすわけではありません。ごく一部の人がしてしまったことを世間が全体の問題かのように作りあげてしまっています。

 不信感というものは些細なことから生まれていきます。私も実際に娘を保育園に預けていて、男性保育士の身なりが不潔であったり、無精ひげを生やしいたり、茶髪だったりするとこの先生大丈夫かな?と思ったことがあります。

 大切なのはイメージです。保護者から誤解されないためにも日頃から自分がどのように見られているのか身なりや態度を見直しましょう。みなさんにそのチャンスがあるのは朝の登園時と夕方の降園時です。今日から始めてみましょう。

 

2017.02.13