事故・トラブル最前線

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何件事故が起きているか知っていますか

何件事故が起きているか知っていますか

 残念なことに、保育関連の事故や事件のニュースは耐えません。園で働く皆さまは、日々どのような事故、事件が起きているのかご存知でしょうか。また、もしかしたらそれを自分が起こしてしまうかもしれない立場だということをご存知でしょうか。

 私は以前、学童の指導員をしていたのですが、保育関連の事故の裁判の傍聴をしたときに、私はもしかしたら加害者になっていたのかもしれない、とふと思いました。意図して行ったことではなくとも、業務上の過失で園児たちを危険にさらしてしまった場合、自分は加害者になるのです。その裁判を傍聴したときに改めて、私は保育上で起こりうる事故や事件のリスクをはたして本当に理解していたのだろうか、と不安になりました。

 「知る」ということは大切です。古代中国の兵法の書である「孫子」には、「知る」ということの大切さについて述べられた「彼を知り己を知らば、百戦して殆うからず」という言葉があります。この意味は「相手を知り、自分をよく知っていれば、物事はすべてうまくいく」ということです。そして、この相手というのは必ずしも人間とは限りません。

 これは、先ほど述べた、保育の事故にも通ずるものがあると思います。同じような悲しい事故を二度も起こさないために、そして何より園児や保育士さんたちが傷つかないように、「知る」ということはとても大事なのではないかと思います。

 アイギスでは、そういった保育関係者の方に知っていただきたい1年間の事故事例集「事故年鑑」を毎年発売しております。現在、昨年の事故事例を詰め込んだ事故年鑑2019年度版まで発売中で、さらに今年度からこの事故年鑑がパワーアップし、解説セットがつくことになりました。事故事例集だけでなく、ポイント解説集やガイドラインなど、他にも盛りだくさんの内容になっております。

 保育をする上で事故や事件の不安はありませんか。もしかしたら加害者になってしまう日がくるかもしれないという自覚はお持ちですか。ぜひこの機会に、アイギスとともに園の安全対策をアップロードしていきましょう!

2020.08.05