事故・トラブル最前線

事故・トラブル最前線これからの時代の園経営や
危機管理の在り方を専門家が語る

その他

権利と報酬

権利と報酬

 ここ何年かの全国の保育施設の方々からの相談で多くなってきているのは、職員の権利の主張についての悩みです。これは一般企業でも悩み多きものだと思います。例えばどういうことなのかというと、お休みがもっと欲しい、好きな時に休ませてほしい、給与アップして欲しい等々です。「自分の給与分くらい働け」と20代のころに私は上司に言われたことがあります。その時の私は、「ちゃんと給与分くらい働けるようにならなくては・・・」と思っておりましたが。今の世の中、そんなことを言う上司がいたとするならば、パワハラで非難されることでしょう。

 給与は与えられて当たり前と思っている人たちがほとんどなのではないでしょうか。そう思ってない人たちは、人一倍仕事をこなし、周りから支持され、頑張った分だけ給与もあがっていくのではないでしょうか。高い給与をもらうということは、その分責任も生じてきます。お腹が痛いから仕事に行けません。家族が亡くなったので仕事に行けません。など言えない職業の人もいます。

 だからこそ、高額な報酬をもらい、自由に仕事をすることができます。休みをたくさんもらえる、給与がアップする。それはとても嬉しいことですし、生活が豊かになることでしょう。しかし、権利の主張ばかりして、その分仕事で成果を出していない人をみて同僚はどう思うのでしょうか。権利と報酬は比例していきます。自分に都合のいいことだけ会社がしてくれるとは限りません。

 権利の主張が悪いと言っているわけではなく、みなさんが働く職場に対して権利の主張をするのであれば、職場への貢献度をどのように高めていくのか考えてみてもいいのではないでしょうか。

2020.01.20