事故・トラブル最前線

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先日、久しぶりに金閣寺に行ってきました。

先日、久しぶりに金閣寺に行ってきました。

金閣寺の門の前に、「五用心(五戒)」と書いてある教えがありました。

一、生命あるものを殊更に殺さざるべし。

二、与えられざるものを手にすることなかるべし。

三、道ならざる愛欲をおかすことなかるべし。

四、いつわりの言葉を口にすることなかるべし。

五、酒におぼれてなりはひを怠ることなかるべし。

 「戒」とは禁止事項ではなく、行動指針として仏教では定められているようです。つまり、戒は自分自身の意志で受け、守っていくものです。誰かから「守れ」と強制されるものではなく、守らなかったからといって、誰かから罰せられるわけでもありません。

 戒を守るか守らないかは、個人の自由意志にゆだねられているので、どのくらいの強い意志を持って、自分を律することができるのかが重要になります。

 これらの教えは、個人としても組織としても健全(トラブルに巻き込まれないよう)に生きていくために必要なことだと思います。

 特に二番の戒では、欲深く人のものを奪ったりしてはならないと戒めています。現在の保育業界では、まだまだ待機児童が存在しているので市場のニーズはあります。だからといって、無理して施設の数を増やすとムダなトラブルに巻き込まれます。

 さらに三番の戒では、今、流行の不倫を戒めています。もう少し広く解釈をすると、コンプライアンスです。個人がしっかりとした倫理観を持ち、してはならないものは、しないことが大切なのです。

 いずれにしても、すべての項目が危機管理、危機対応にも通じる教えだと考えます。日ごろから自分を見失わず、自制して、足るを知ることを実践するよう心がけたいものです。

2017.10.06