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今年もお世話になりました。 「真田丸」にみる危機管理

今年もお世話になりました。 「真田丸」にみる危機管理

今年の大河は「真田丸」でした。

 「真田丸」のクライマックスは大阪の陣です。

 大阪冬の陣が行われ、豊臣方と徳川方の和議が成立します。その際の条件の中には、大阪城の本丸を除いて「二の丸」、「三の丸」の外堀を埋めるというものがありました。

 和議の条件に従い、まずは外堀を徳川軍が埋め、二の丸、三の丸の埋め立ては豊臣家が埋めたといわれています。そうして、外堀、二の丸、三の丸の堀を埋めてしまったために大阪城への行く手をふさぐ障害物はすべてなくなりました。

 豊臣秀吉が築いた難攻不落の大阪城も守りの要である堀を埋めてしまったのでは、裸城になり、どこからでも攻めることのできる城になりました。

 そして、迎えた夏の陣で、籠城策をとれば勝利の可能性もあったと考えられますが、裸城ではその策もとれず、野戦に出るしかありません。真田幸村は冬の陣に続き善戦しますが、力尽き討ち死にします。そして燃え上がる大阪城内で秀頼、淀殿の2人が自刃し、豊臣家は滅亡するのです。

 大阪の陣の勝者である徳川軍の勝因は、相手の守備を全面的に解除させたことにあります。そもそも城とは防衛を基本に考えられており、そこを封じられれば、役にたちません。

 保育施設も同じことが言えると思います。守備面が壊れてしまえば、施設運営は危機に直面いたします。だからこそ、守備の方向から施設運営は考えなければならないのです。

 秀吉や家康と同じ戦国武将の武田信玄は、「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」という言葉を残しています。この言葉が保育施設の守備面強化には、もっともピッタリくると思います。

 まさに保育施設の危機管理は、職員の危機管理能力をどのようにして伸ばしていくか、ということに絞られるといってもいいと思います。

 今年もアイギスは、保育施設の危機管理や危機対応に特化した仕事に終始しました。みなさまには本当にお世話になりました。来年もアイギスは、この方針を変えずに活動してまいります。より専門性を高めた危機管理・対応のサポートをしてまいりますので、よろしくお願いいたします。良いお年をお迎えください。

2016.12.31