事故
安全装置は諸刃の剣
自動ブレーキ十分に作動せず 昨年の事故72件
車や人を検地して、事故を未然に防ぐ「衝突被害軽減ブレーキ」(自動ブレーキ)が十分に作動せずに事故に至ったとの報告が昨年1年間で72件、国土交通省に寄せられたことがわかった。同省が自動ブレーキを巡る事故情報を集計したのは初めて。速度超過で作動が間に合わなかったケースなどがあり、同省は性能を過信しないよう注意を呼びかけている。(2018年7月3日 読売新聞)
安全装置とは、すべてのものが完璧ではなく、人間の能力の補完として開発、活用されることが前提となっています。
自動ブレーキ装置付きの自動車を常に運転していると、人間の判断によりブレーキを踏み、自動車を止めるよりも先に装置が働き、車を止めることになります。
それに慣れてくると、それが当たり前になり、人間に本来備わっている能力が少しずつ退化してきます。そうなった後に装置が壊れたり、正常に作動しないと事故を防ぐ手立てがなく、事故が発生してしまいます。
今週の事例は、そのような事例の統計なのですが、この現象は今後、保育業界でも起こりえます。
今年度より、午睡中の監視補助装置に対する補助金が認められ、それらを導入する園も増えていると思います。しかしながら、保育現場の安全は100%職員の能力によって作られるものです。
安全装置によって、人間本来の危機意識や危機管理能力が磨り減っていかないように、たとえ安全装置があったとしても本来の業務は何も変わらないし、変わってはならないことを徹底してください。